インドの若者とブッダガヤを歩く
いよいよ最終日、このコースは午後に解散となります。ダーナ(寄付)を納めたり、貴重品を受け取ったりしていると、翌日に開催されるバスツアーの主催者・ラージさんを見かけました。コース初日に会っていたので、朝6時半集合、夜7時解散、ブッダの軌跡をめぐる一大ツアーの詳細を知らせてくれました。いつの間にか、すでにたくさんの参加者が申し込み用紙に記入してあり、私も迷わず参加することにしました!
荷物をまとめて掃除をしたり、一通り終わったころに食堂付近に行くと、意外と閑散としており、日向ぼっこをしてたインドのおばあちゃんと目が合って、近くの椅子へと手招きしてくれたので、一緒に座ってお話をしました。初めて見たときから、なんとなく祖母を思い出させる、気になるひとでした。
いつもカラフルで綺麗なインドの服を着ていて目立つのですが、膝が悪そうで、ゆっくり瞑想ホールに入ってくるとゼイゼイと息を切らしていて、大きな咳やくしゃみをしていたので、少し心配になったおばあちゃん。たくさんお話してくれるのですが、言葉は全くわかりません。それでも、昔大きな怪我をしたらしく、肘におおきな手術痕があり、膝も悪いということ、瞑想は長く続けているらしいこと、など、なんとなくわかりました。お礼に肩や手のマッサージをしてあげると、力強い手だと褒めてくれました。
そのほか、ネパールの女性が話しかけてくださり、小さいけれど綺麗なブティックホテルを経営しているとのことで、「ネパールに瞑想しに来るときにはいつでも連絡してね」と、ホテルの住所を教えてくれました。次の瞑想ツアーはネパールに決まりです!
部屋に戻る直前に、初日のティータイムにお話したインド人の女の子(ナヴィ)とも、また偶然に会い、「このあと街に行かない?」と誘ってくれたので、ゲストハウス直帰の予定を変更し、一緒にかの有名なマハボディ寺院に行くことになりました。ナヴィはこの日の翌朝、早朝の電車にのるのだといい、もう一泊するということで、荷物は置いて、身軽に出発!
コース完了後、ナヴィと合流しセンターのゲートへ向かうと、同じように街に行く生徒たちがいて、日本人男子たちとも再会し、みんな一緒にトゥクトゥクに乗ってマハボディ寺院に向かいました。ナヴィがムンバイからの電車で一緒だったという男子たちも合流し、いつの間にかインターナショナルな若者グループと一緒に巡っていました。
マハボディ寺院は世界的な仏教の聖地であり、世界中の人たち、多くの僧侶であふれています。入場する前に携帯電話は入場前に預けなければいけません。別のブースでは靴を預けます。私たちのグループは、インド人リーダーに従い、言われるがままに靴も預けましたが、よく見ると、靴で歩いている人もたくさんいて、わりと自由な感じです。
預けない場合、土足禁止エリアの直前で靴を脱いで、そのまま放置となります。靴を間違える、持っていかれるという可能性はありますが、よほどいい靴でない限り、屋外を靴下で歩くより脱ぎ捨て放置でいいように思いました。
携帯を預けた直後、さっそく「はぐれたら電話して!」と世界共通電話のジェスチャーを見せて、元気に散り散りになっていく若者たち。「携帯ないし!」とインド流のツッコミが入り、コメディ映画を見ているみたいな騒ぎです。インド青年たちはあっちだこっちだと先導してくれ、ナヴィは迷子にならないように手を繋いで歩いてくれて、もはやお母さんのようで、頼もしいばかり。
ブッダが瞑想した菩提樹の木の下には、人々が座って瞑想したり、チャンティングをしており、私たちも隙間を見つけて少し座りました。チャンティングと人混みに圧倒されてしまいます。このままここで瞑想したいグループと、街にでるグループに分かれ、私は寒さもあって、ナヴィ&インドヤングチームと一緒に寺院を出て街を歩いてみることにしました。
なんとか人混みを抜けて、携帯と靴を取り戻し、活気あるブッダガヤの中心街を歩きます。洋服やお土産的なものを売るお店が軒を連ね、夜になっても賑わっていました。ナヴィや若者たちは「何が食べたい?どこに行きたい?」とあちこちへ連れて行ってくれて、みんなが引き寄せられるように向かった屋台、何かと思ったら、ゆで卵をごちそうになりました。卵スタンド?!
お次は、丸く揚げたピンポン玉のようなものに、ポテトと甘酸っぱいスープを注いで食べる、「パニプリ」なるものを買ってくれました。スープは辛い / 辛くない が選べて、迷わず辛くないを選ぶと、ナヴィがこうやって食べるのよ!と丸ごと一気に口に入れ、見本を見せてくれます。マネして食べると・・・おいしい!! クシャっと崩れる皮、甘酸っぱいけどほんのちょっと辛くてミントがさわやかなスープ、まろやかなポテトが混ざり合い、味も食感も衝撃的なおいしさでした。一人だったら絶対近づけないお店で、インド人に混ざって食べる屋台フードは最高の味!
その後、ローカルレストランにて、辛くないものを注文したはずが、やはり激辛。汗と涙を流して食べるという、想定内のディナーを食べたところで「そろそろ帰ろう!」と店をでるなり、ショッピングツアーの開始となりました。ツッコミどころ満載の我が部隊は、その後寺巡りやら記念撮影が行われ、2時間後、ようやくトゥクトゥクをつかまえ、センターへと無事帰還しました。
インドの結婚について、「親が選んだ相手を、占星術で相性を確かめてから決める」と聞いたことがあり、その話は本当なのか聞いてみました。昔はそうだったけど、今のインドの若者は恋愛はしても結婚はしない、とのこと。
都会からきている彼らは、大学を卒業し、IT関係仕事や勉強をしているそうで、おしゃべりも、リアクションも、本当にインドのコメディ映画から飛び出してきたみたいです。とにかくゆっくり進むインド時間でしたが、よく喋りよく笑う、心優しい若者たちとたくさん話ができて、かけがえのない時間でした。インドの映画を見るたび思い出し、さらに大好きになりました。
買った服をその場で着る。 大好きなナヴィちゃん インドでも不動の人気?
予想外に遅い帰宅時間、ゲストハウスに電話してお迎えを頼み、瞑想センターで待ち合わせという話をしたのですが、冬の深夜に、門の付近で待てど暮らせど迎えは来ず、もう一度電話をすると、まさかの寝ていたとのこと・・待機してくれていたのですが、会話がかみ合っていなかったようで・・目覚めてくれてよかった。。
お迎えがくるまで、ナヴィが寒いなか毛布をかぶって、外で一緒に待ってくれました。最後まで、ずっと年下なのにお母さんのように優しいナヴィに見送られ、宿に帰ったのはもう深夜12時すぎ。明日は朝6:30出発、ブッダの軌跡ツアーです!